一般的な建材や資材を使って家を建てたり、合板や木くずを固めた板で造られた家具を選んで購入するということは、わざわざ自ら有害なものを室内に持ち込んでいることになります。さらに、最近は気密性が高い家が多くなっているため有害物質が外に逃げることなく室内に留まりやすいです。
家族のために良かれと思ってやっていることが、結果的に住む人たちの心身にダメージを与え、不健康へといざなってしまう危険性もあることを知っておく必要があります。
健康を害してしまうと、医療費が嵩むばかりか、家庭環境までもが壊れていく可能性だってあるのです。
こうならないためにも、家をつくる時は、予算などの様々な制限はあるものの、ハウスメーカーの広報や宣伝だけを信じず、業者へ任せっきりにせず、そして、焦らずに「家という環境づくり」に主体的に取り組んでいくことが重要です。
せっかく大事なお金をかけるのですから、家を買うことを自体を目的とせず、末永く健康に過ごす環境をつくるという観点でも家づくりに向かっていただきたいと思います.
デザインや見た目も大事ですが、家は、まず、あなたやご家族の日々の心身の疲れを癒し、暮らしに活力を与えてくれて、いつもみんなが安心して集える場所でなければいけません。
また、今のご自身や一緒に住まれるご家族等の健康状態にも目を向けてみてください。
日ごろから疲れやすかったり、何となく倦怠感を感じていたり、咳き込みが多かったり、節々が痛かったり、ひょっとするとその原因の一つは今お住いの家(部屋)の環境にあるのかもしれません。
家づくりには「人生を一日でも健康で過ごせる環境」を意図的に仕組んでいく必要があります。
心身の健康を得るには食べ物と同じくらい住環境も大事です。いや、私たちは食べ物以上に気を付けなくてはならないと考えています。
食料はいつでも取捨選択できますが、住まいは一度建てたら変更が難しいですし、デザインが素敵でも、その素材が心身の健康を脅かすもので出来ていれば、そもそも家を建てる意味がないからです。
だから家づくりは、メーカーに任せきりにするのではなく、「健康な人生を送るための場所」にするという意識を持って、そこに住む予定の人達の心身の状態を一番よく知っているあなたを中心に進めることが重要なのです。